自分のからだが好きになれない|ボディイメージと快感の関係
見られたくない、明かりを消したい、傷や体型が気になる。この意識は快感の積み上げを直接妨げます。好きになれなくても対処できる方法を考えます。
自分のからだが好きになれない状態で、そのからだで快感を得ることは、かなり難しくなります。理由は単純で、意識が「感じること」ではなく「見られること」に向くからです。
そしてこの意識は、集中を奪います。
なぜ快感が遠のくのか
性的な感覚が積み上がるには、注意が今の感覚に向いている必要があります。ところがボディイメージへの不安があると、注意は常に外側へ向きます。
- この角度だとお腹が出て見える
- 傷跡が目に入っていないか
- 触られている場所の肉が気になる
- 変な顔になっていないか
これらを考えているあいだ、自分は自分の観察者になっています。観察者でいるかぎり、感覚の当事者にはなれません。この状態を指して「自分を外から見てしまう」と表現されることがあります。
つまり、体型そのものが問題なのではなく、体型を気にして意識が外に出ていることが問題です。
好きになる必要はない
よくあるアドバイスは「自分のからだを愛しましょう」ですが、これは難易度が高すぎて、できない自分をさらに責める材料になります。
現実的な目標は、好きになることではなく、意識をそこに向けないで済む条件を作ることです。
具体的にできること
環境を変える。
- 明かりを落とす、間接照明にする
- 部分的に布をかける(隠すことは負けではありません)
- 鏡が視界に入らない配置にする
- 音楽をかける(無音だと自意識が大きくなります)
意識の向け先を作る。
- 目を閉じる
- 呼吸に意識を置く
- 触れられている一点の感覚だけを追う
- 相手に触れる側に回る(触れているあいだは自分を見なくて済みます)
行為の構成を変える。
- 全身を見られる体位を避け、密着する体位を選ぶ
- 服を完全に脱がない選択もある
- 立ち上がりを長く取り、集中が乗ってから進む
どれも小さな工夫ですが、自意識の総量を減らすという一点で一貫しています。
相手に伝えるかどうか
伝えると、相手は配慮できるようになります。一方で、伝えることで意識がよりそこに向く人もいます。
判断の目安は、相手の反応が予測できるかどうかです。安易に否定したり、「気にしすぎ」と流したりしない相手なら、伝える価値があります。そうでないなら、環境の工夫だけを黙って進めるほうが実利があります。
伝えるときは、感想ではなく要望の形にすると通りやすくなります。「太っているから嫌」ではなく、「暗いほうが集中できるから、明かりを落としたい」。
背景に別の問題があるとき
次のような場合は、性の悩みとしてではなく、そちらを先に扱う必要があります。
- 食事の量や体重に強くとらわれている
- 鏡を見ることを完全に避けている、または頻繁に確認せずにいられない
- 過去に外見について強く否定された経験が影響している
- 手術痕や病気の影響を受け入れられずにいる
これらは専門的な支援が有効な領域です。一人で「気にしないようにする」ことで解決しないタイプの問題があることは、知っておいて損がありません。
目的を取り違えない
性の時間の目的は、自分のからだを審査されることではありません。にもかかわらず、多くの人が無意識のうちに審査の場として体験しています。
審査の場でないなら、点数もない。点数がないと分かった瞬間から、意識は感覚のほうへ戻り始めます。
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よくある質問
明かりを消さないと無理です。おかしいですか?
おかしくありません。視覚的に自分を意識しない環境のほうが集中できる人は多く、暗くすることは有効な対処です。ただし「消さないと絶対に無理」が長期化しているなら、そこを扱う価値はあります。
相手は気にしていないと言いますが、信じられません。
相手の言葉より、自分の内側の基準のほうが強い状態です。信じられないこと自体は責める必要がありません。信じることを目標にせず、意識が向かない条件を作るほうが先に効きます。
痩せたら解決しますか?
体型が変わっても評価の基準が変わらないことは多く、根本的な解決にならない場合があります。ボディイメージの問題は、体型そのものより「自分を見る目線」の問題であることが少なくありません。
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