恋人同士でもセーフワードを決める意味
特殊な行為のためだけのものではありません。日常的な関係でこそ、止める手段を決めておく価値があります。
この記事は行為をすすめるものではありません。相手や第三者の同意がない行為、公共の場での行為は法律に触れる場合があります。空想と実行は切り分けて読んでください。
セーフワードは、特殊な行為に伴うものとして紹介されがちです。しかし本質は、「止めたいときに確実に止められる手段」であり、これはあらゆる関係で役に立ちます。
なぜ「やめて」では足りないことがあるか
理由1:言いにくい。 途中でやめることに罪悪感がある、盛り上がっている相手に水を差したくない。この心理があると、痛くても言えません。
理由2:曖昧に聞こえる。 「ちょっと待って」「もう少しゆっくり」は、続行しながら調整する合図として解釈されます。本当に止めたいときとの区別がつきません。
理由3:演出と混ざる。 抵抗する演出が入る場面では、通常の拒否の言葉が文脈の一部になります。
理由4:声が出ない状態がある。 息が上がっている、口がふさがっている、感情で言葉が出ない。
決めておけば、この4つすべてが解決します。
決め方
もっとも実用的なのは3段階です。
| 合図 | 意味 |
|---|---|
| 黄 | ペースを落とす/弱める(続けたい) |
| 赤 | 完全に止める |
「黄」があることが重要です。 中止か続行かの二択だと、「止めるほどではないが調整してほしい」ときに言えません。多くの我慢は、この中間で起きています。
言葉以外の合図も決める。
- 手を2回叩く
- 相手の腕を強く握る
- 何か物を持っておいて、落とす
声が出ない状況を想定して、必ず一つは動作の合図を用意してください。
使いやすい言葉の選び方
- 通常の会話に出てこない言葉
- 短く、言いやすい
- 覚えやすい
色(赤・黄)が広く使われるのは、この条件を満たすためです。独自の言葉にこだわる必要はありません。
提案するときの言い方
「セーフワードを決めよう」と言うと、特殊な話として受け取られる可能性があります。目的から入ると自然です。
「痛かったときに言いにくいことがあるから、これって言ったら止めるっていうの決めておかない?」
「痛かったとき」という具体的な理由があると、実務の相談になります。
使ったあとの扱い
決めるだけでは足りません。使ったときにどうするかを、同時に決めておきます。
- 即座に止める(理由を聞く前に止める)
- 責めない、落胆を見せない
- 理由を問い詰めない
- その日を失敗として扱わない
ここが守られないと、次から使われなくなります。 使うと相手が落ち込むと分かっていれば、我慢するほうを選ぶからです。
「使ってくれてよかった」と伝えられる関係であることが、この仕組みを機能させます。
使わなくても意味がある
実際には、決めておいても使わないまま何年も過ぎることがあります。それでも意味があります。
「いつでも止められる」と分かっている状態が、安心を作るからです。安心があると、力が抜けます。力が抜けると、反応が起きやすくなる。
つまりセーフワードは、止めるための仕組みでありながら、続けやすくするための仕組みでもあります。
決めることを嫌がる相手
「そんなの必要ない」「信用されていないみたいだ」と言われることがあります。
しかしこれは、信用の話ではなく運用の話です。信用しているからこそ、止まってもらえると確信できる。
決めることを一貫して嫌がる相手には、注意する理由があります。 止められると困る、と受け取れるからです。この反応自体が、判断材料になります。
よくある質問
普通のセックスでも必要ですか?
必要というより、あると便利です。痛みが出たとき、体調が変わったときに、説明せずに止められる手段があると、我慢しなくて済みます。
「やめて」で十分ではないですか?
通常はそうです。ただし、演出が入る場面や、言いにくい空気があるときには機能しにくくなります。区別できる合図があると確実です。
決めようと言うと重く受け取られませんか?
「痛かったときに言いやすいように」という目的から入ると、身構えられずに済みます。特殊な話としてではなく、実務の話として持ち出してください。
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