性癖が合わない二人|すり合わせの手順
好みが一致しないことは前提であって、問題ではありません。全部を共有しようとせずに、扱える形に落とす手順を示します。
この記事は行為をすすめるものではありません。相手や第三者の同意がない行為、公共の場での行為は法律に触れる場合があります。空想と実行は切り分けて読んでください。
好みが完全に一致する二人は、まず存在しません。不一致は問題ではなく、初期条件です。
問題になるのは、不一致そのものではなく、扱い方が決まっていないことのほうです。
前提を変える
「すべてを共有できる関係が理想」という前提を置くと、共有できない部分がすべて欠落として見えます。
現実的な前提はこうです。
- 共有できる領域:二人で楽しめる
- 片方だけの領域:一人で満たす
- どちらも望まない領域:やらない
3つのどれに入るかを決めるのが、すり合わせという作業です。全部を1つ目に入れる必要はまったくありません。
手順1:それぞれが自分の地図を作る
相手と話す前に、自分の傾向を整理します。
- 何に反応するか(対象・関係・状況・感覚)
- そのうち、相手と共有したいものはどれか
- 共有しなくても満たせるものはどれか
- 絶対にやりたくないことは何か
最後の項目がいちばん重要です。すり合わせは「やりたいことを増やす作業」ではなく、「やらないことを確定させる作業」から始めたほうが安全に進みます。
手順2:やらないことから話す
いきなり希望を出すと、相手は身構えます。
先に「やらないこと」を共有すると、場の安全が確保されます。 「これは絶対に嫌」を先に出しておけば、その後に出てくる希望が「押し切られるかもしれないもの」ではなくなるからです。
手順3:希望は段階で出す
一度にすべてを出さない。相手の反応を見ながら、軽いものから順に。
軽い順の例。
- 感覚の希望(強さ、速さ、場所)
- 状況の希望(明かり、時間帯、場所)
- 関係の希望(主導権)
- 内容の希望(具体的な行為)
1と2だけで満足度が大きく変わることは多く、3以降に進まなくても構いません。
手順4:相手の反応で仕分ける
反応は3種類に分かれます。
| 反応 | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 乗ってくる | 共有できる領域 | 一緒にやる |
| 戸惑うが拒否はしない | 交渉の余地あり | 小さく試す |
| 明確に嫌がる | 相手の範囲外 | 引く。一人の領域へ |
3行目で引けるかどうかが、関係の質を決めます。押し切って得たものは、続きません。
やってはいけないこと
説得する。 好みは論理で変わりません。「試せば分かる」を繰り返すと、相手は防御的になります。
比較する。 「前の人はやってくれた」は、関係を壊す最短経路です。
罪悪感を使う。 「これができないなら愛していない」という構図は、同意を無効にします。
一度断られたことを何度も持ち出す。 断ったことが尊重されないと、次から本音を言わなくなります。
一方的に合わせる関係の危険
相手の希望にだけ合わせ続ける状態は、短期的には円満に見えます。しかし合わせている側の欲求は満たされないまま蓄積し、ある時点で行為そのものへの意欲が消えます。
セックスレスの背景に、この構造があることは少なくありません。「嫌なことはしていないのに、なぜかしたくなくなった」という状態は、合わせ続けた結果であることがあります。
往復があるかどうかを、定期的に確認する価値があります。
合わない部分の置き場所
共有できない部分は、次のどれかに置きます。
- 一人の時間で満たす(自分の領域として持っておく)
- 作品で満たす(合法な範囲で)
- 空想に置いておく(実行しない)
この3つがあるかぎり、合わないことは致命傷になりません。 相手にすべてを求めなければ、関係は保たれます。
それでも決定的に合わないとき
すり合わせをしても、根本的に合わないことはあります。片方にとって不可欠な要素を、もう片方がどうしても受け入れられない場合です。
このとき必要なのは、どちらが正しいかの判定ではなく、その不一致を抱えたまま関係を続けるかどうかの選択です。答えは人によって違います。
ただ一つ言えるのは、押し切っても、我慢し続けても、その選択にはならないということです。
よくある質問
相手に合わせ続けるのは間違いですか?
一方的に合わせる状態が続くと、合わせている側の欲求が消耗します。合わせること自体が悪いのではなく、往復がないことが問題です。
打ち明けたら引かれました。
内容ではなく伝え方が原因のこともあります。ただし、相手にも受け入れられない範囲はあります。すべてを共有できる相手はまれだという前提に立つほうが現実的です。
合わない部分はどうすればいいですか?
一人の時間で満たす、作品で満たす、置いておく、のいずれかです。合わないものを無理に共有する必要はありません。
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