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からだと反応のしくみ

ワーママの疲れが「休んでも取れない」理由

内閣府の統計を手がかりに、ワーママの疲れがなぜ眠るだけでは回復しないのか、その内側で何が起きているのかを整理します。

仕事から帰ってきて、子どもを寝かしつけて、ようやく座れたはずなのに、疲れが抜けていかない。休日に少し長く眠っても、月曜にはまた同じ疲れが戻っている。この感覚を「甘え」だと思っている人ほど、原因を見誤りやすくなります。

問題は睡眠時間ではなく、休んでいる間も気を張り続けていることです。 ここを分けて考えないと、休み方を変えても効果が出ません。

統計に出ている偏り

内閣府の調査では、六歳未満の子どもを持つ夫婦のうち、夫の家事・育児関連時間は一日あたり八十三分にとどまっています。国際比較でも、無償労働の男女比は日本が五点五倍で、比較対象国の中で最も大きくなっています。

  • 家庭内の管理業務は妻に集中しやすい
  • 「頼まれたら動く」側と「常に把握している」側に分かれる
  • 統計が示すのは時間の偏りですが、把握し続ける側には注意力の負担も伴っていると考えられます

数字が示しているのは、体力の差ではなく役割の偏りです。 ここを見落とすと、疲れの原因を自分の弱さだと勘違いしてしまいます。

休んでいるのに休めていない状態

子どもの体調、翌日の予定、忘れ物の確認。これらを常に頭の片隅に置いている状態は、眠っていても完全には解除されません。気を抜いてよい時間が、実質的に存在していない。 これが、睡眠時間を確保しても回復した感覚が出ない理由です。

睡眠そのものと欲求の関係については睡眠不足と性欲の関係を整理するで扱っています。回復の順番を考えるうえで、まず押さえておく価値があります。

何が後回しにされているか

余力が削られたとき、真っ先に後回しになるものがあります。

後回しになりやすいもの理由
自分の体調確認家族の予定が優先される
性的な欲求判断の余力がないと切り替えが起きにくい
一人で過ごす時間罪悪感が先に立つ

削られているのは自由時間だけではなく、自分に向ける注意そのものです。 運動と欲求の関係を整理したジムに通い始めたら欲求が戻った、という話をどう読むかでも触れていますが、条件が整わない限り、意志だけでは戻りません。

分担を変えるための切り出し方

感情論ではなく、把握している項目を具体的に挙げると、話し合いが進みやすくなります。

  1. 常に頭にある項目を書き出す:予定、体調、持ち物などを一覧にする
  2. 相手に一部を渡す:全体ではなく、項目単位で引き受けてもらう
  3. 引き渡した項目には口を出さない:やり方の違いを指摘すると戻ってきてしまう

役割ごと渡すことが重要です。 手伝ってもらうという発想のままでは、把握する負担だけが残ります。

疲れの原因を切り分ける

疲れの正体を家事の量だけで測ろうとすると、実態とずれます。体を動かした量と、気を配り続けた量は別々に積み重なるためです。

  • 家事の作業量そのものは、外部サービスで減らせる部分がある
  • 常に把握しておく負担は、作業を減らしただけでは軽くならない
  • 二つを一緒くたにすると、対策を打っても効果を感じにくい

外注や時短家電で作業量を減らすことと、把握する役割を分担することは、別の対策として考える必要があります。 どちらか一方だけを進めても、疲れの半分しか動きません。まず自分がどちらに多く消耗しているかを見極めるところから始めると、対策の優先順位がはっきりします。

よくある質問

寝ても疲れが取れないのは、体力がないからでしょうか。

体力の問題とは限りません。仕事と家事・育児を同時にこなす人は、眠っている間も判断や気配りを完全には手放せていないことがあります。回復しにくいのは、休む時間の質が違うためです。

夫にも疲れはあると言われると、反論できません。

疲れの有無を比べても解決しません。問題は総量ではなく、常に気にかけている側と、頼まれたときだけ動く側という役割の分かれ方です。ここを分けて話すと、比べ合いにならずに済みます。

疲れているのに、性的な誘いに応じる余力が出ません。

自然な反応です。余力を使い切っている状態では、欲求は最後に回されます。順序を戻すには、まず休む時間そのものを増やすところから始める必要があります。

参考・出典