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テクニックと実践

ヨガの呼吸を寝室に持ち込む|「イけない」の裏にある過緊張

息を止めて集中するほど遠のく、という経験はよくあります。ヨガで使われている呼吸の考え方は、そのまま性的な場面の技術として使えます。

もう少しで届きそうなのに、そこで止まる。多くの人が経験するこの現象には、共通する身体の状態があります。息が浅くなっているか、止まっているという状態です。

ヨガの練習で最初に教わるのは姿勢ではなく呼吸ですが、その理由がここに関係しています。基本の考え方は呼吸と力の抜き方に、届かない理由の分類はオーガズムに届かない理由にまとめています。力の抜き方を、意思ではなく呼吸で制御するという発想です。

息を止めると、感覚は鈍る

高まってくると、多くの人は無意識に息を詰めます。腹筋に力が入り、肩が上がり、足先まで固まる。がんばっている感覚があるので、正しい方向に進んでいるように思えます。

けれど実際には、そこで感覚の変化が読み取りにくくなります。強く力を入れるほど、細かい違いがわからなくなるからです。触れられている強さも、角度の変化も、同じ圧力の中に溶けてしまう。

さらに、力んだ状態は長く続きません。数十秒で疲れ、いったん引いてしまう。「あと少しだったのに」という感覚の正体は、しばしばこの疲労です。

使えるのは3つだけ

ヨガの呼吸法は種類が多いのですが、寝室で役に立つのは限られています。

呼吸やり方使いどころ
吐く時間を長くする4数えて吸い、8数えて吐く始める前、緊張が強いとき
腹で吸う胸を動かさず、おなかをふくらませる力みに気づいたとき
声にして吐く息を細く音にしながら吐く高まってきた場面

3つ目は抵抗を感じる人が多いのですが、声を出すと息は止まらないという単純な仕組みがあります。演技として声を出すのではなく、吐くために音を使うと考えると入りやすくなります。

練習は日常でしておく

その場でやろうとしてもうまくいきません。行為中は他に注意を向けるものが多すぎるからです。

寝る前の3分で十分です。あおむけになり、片手をおなかに置いて、手が上がるかを確かめる。上がらなければ胸だけで呼吸しています。8つ数えて吐き切る。これを何日か続けると、緊張したときに勝手に吐けるようになります。

日常でできないことは、寝室ではもっとできません。これはどの技術にも当てはまります。

相手と組み合わせる

一人でできるようになったら、相手のいる場面に持ち込みます。

  • 始める前に、二人で同じ速さで3回吐く
  • 高まってきたら、止まる代わりに動きを遅くする
  • 息が止まったら、いったん動きを止めてもらう

2つ目が肝心です。言い方そのものは最中に希望を伝える方法も参考になります。「止まって」と言うと相手は失敗したと受け取りますが、「ゆっくり」なら関係は途切れません。止めるのではなく速度を落とすという選択肢を、二人の共通言語にしておくと役立ちます。

届くかどうかを目標にしない

呼吸を整えると、結果として届く回数が増える人はいます。ただし、届くことを目標にした瞬間に、また力が入ります。

ヨガのポーズでも同じことが起きます。完成形に近づけようとするほど呼吸が浅くなり、かえって伸びない。目的地を見ないほうが遠くまで行けるという、少し矛盾した構造です。今日は届かなくてもいい、と本気で思えているときのほうが、実際にはよく進みます。

よくある質問

呼吸を意識すると、かえって気が散りませんか?

最初は散ります。数えることに意識が向くためです。慣れると数えなくても吐く時間が延びるようになります。行為中に練習するのではなく、日常で先に身につけておくのが順序です。

息を止めてしまう癖はなぜつくのですか?

集中や我慢の場面で息を止めるのは自然な反応です。ただ性的な場面では、止めると全身に力が入り、感覚の変化に気づきにくくなります。癖そのものは悪ではなく、使いどころの問題です。

相手にどう伝えればいいですか?

「呼吸を整えたいから少し止まって」と言えば十分です。理由の説明を求められたら、感じにくいのではなく整えたいのだと伝えてください。否定として受け取られにくい言い方です。