推しへの妄想|罪悪感とどう付き合うか
応援している相手を性的に想像してしまい、自分を責める。妄想と行動の線をどこに引くかを、相手の尊厳を守る側から整理します。
この記事は行為をすすめるものではありません。相手や第三者の同意がない行為、公共の場での行為は法律に触れる場合があります。空想と実行は切り分けて読んでください。
好きで応援している相手を、性的な文脈で想像してしまう。そして、そんな自分を責める。この二つはほとんど同時に起きます。
やっかいなのは、責める気持ちのほうが強くなると、何が本当に問題なのかが見えなくなることです。想像したこと自体を悪だと決めてしまうと、線を引くべき場所を考えられなくなります。
ここでは、想像の中身ではなく、置き場所の話をします。
想像が起きること自体は選べない
性的な喚起は、意思で止められる種類の反応ではありません。好意、憧れ、距離の遠さ、見られない部分の多さ。こうした条件がそろうと、想像は勝手に立ち上がります。
選べるのは、起きた想像をどう扱うかだけです。
想像の内容と、その人の人格や願望が一致するとは限らない点については、望まない状況を想像してしまうでも扱っています。
罪悪感の中身を分ける
「罪悪感がある」で止めると動けません。分解すると、たいてい次のどれかです。
- 相手を物のように扱っている気がする
- 応援する気持ちが不純だと思われそう
- 同じ場にいる人たちに知られたくない
- 現実の相手に対して後ろめたい
1と4は自分の中の問題で、2と3は場の問題です。混ざったまま抱えていると、必要のない自己嫌悪まで引き受けることになります。
線は、相手に届くかどうかで引く
判断の基準は、想像の激しさではありません。相手の側に影響が出るかどうかです。
| 起きていること | 線の内側か |
|---|---|
| 頭の中で想像する | 誰にも届かない |
| 日記など非公開の場に書く | 届かない |
| 名前を伏せず公開の場に書く | 届きうる |
| 本人の投稿へ直接送る | 確実に届く |
| 現場やイベントで口に出す | 周囲にも届く |
本人へ送りつけることが、いちばんはっきりした線の外側です。 相手には受け取らない自由があり、仕事として断りにくい立場にあることも多い。断れない相手に渡すという構造が問題になります。
相手が18歳未満のときは、線の位置が変わる
ここまでは、相手が大人である前提の話です。応援している相手が18歳未満の場合、届くかどうかという基準の手前に、法律の線があります。
18歳未満の実在の人物について、性的な姿態を描いたものを作る・持つ・見せる・配るといった行為は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律の対象になりえます。頭の中で想像することが罰せられるわけではありませんが、形にした時点で扱いが変わります。 非公開かどうかで安全になるとは考えないでください。
自分の性的な関心がどこに向いているかを整理する話は自分の性癖は異常なのかにもまとめています。
置き場所を決めておく
線の内側にとどめるための実務は、単純です。
- 検索して本人に届く場所に置かない
- 実在の人物名と結びつく形で公開しない
- 場ごとの規約や暗黙の作法に従う
- 見たくない人の目に入らない設定にする
規約と設定は、気持ちの強さに関係なく守れる部分です。 気持ちを消そうとするより、こちらを固めるほうが確実に働きます。
想像を行動に移さず保持するという選択そのものについては、空想でとどめるという選択の価値にまとめています。
現実の関係と並べない
想像の相手には、生活の匂いも、機嫌の悪い日もありません。現実の相手と同じ土俵で比べれば、必ず現実が負けます。
比較が成立していないことに気づけば、現実の相手への評価は変わります。 想像を減らす必要はなく、比べるのをやめるだけで足ります。
それでも苦しいとき
日常が回らないほど頭を占める、金銭や生活に影響が出ている、誰にも言えず孤立している。ここまで来ているなら、内容の善悪の話ではありません。
- 生活の中で、その時間だけが安心できる場所になっていないか
- ほかに人と話す経路が残っているか
- 眠れているか
自分の傾向が異常かどうかで悩み続けるより、生活が回っているかを見るほうが役に立ちます。 判断の軸は自分の性癖は異常なのかでも整理しています。ひとりで抱えきれないときは、内容に踏み込まなくても相談できる窓口があります。
よくある質問
応援しているのに性的に見てしまう自分が気持ち悪いです。
好意と性的な喚起は別々に動くため、両方が同時に起きること自体は珍しくありません。問題になるのは想像の有無ではなく、それが相手や周囲に届く形をとるかどうかです。
二次創作として書いたり読んだりするのも駄目ですか。
一律に線は引けません。判断の軸になるのは、相手本人や関係者の目に届く場所に置いていないか、実在の人物として消費される形になっていないかです。場の規約に従うことが最低限の線になります。
妄想の相手が現実の恋愛に影響しています。
想像の相手には都合の悪い部分がないため、現実の相手が見劣りするのは構造上の当然といえます。比べていること自体に気づくと、扱いやすくなります。
参考・出典
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編集部が試し読みを読んで書いたレビューです。18歳以上向けの内容を含みます。