筋トレは勃起の悩みに効くのか|パートナーと読むための整理
運動不足や肥満が関係することは知られています。ただしトレーニングだけで解決する問題ではなく、受診したほうが早い場合があります。
この記事は一般的な情報提供であり、診断・治療にあたるものではありません。痛み・出血・発熱・強い不安など気になる症状があるときは、自己判断せず婦人科を受診してください。
うまくいかない日が続くと、多くの人は原因を気持ちの問題として扱い、誰にも言わないまま時間が過ぎます。
けれど、この症状は体の状態と結びついていることがあり、受診で分かることがある領域です。トレーニングの話に入る前に、そこを押さえてください。
何が関係しているか
背景として挙げられるものは幅があります。
| 分類 | 例 |
|---|---|
| 生活習慣 | 肥満、運動不足、喫煙、飲酒、睡眠不足 |
| 病気 | 糖尿病、高血圧、脂質異常、神経の病気 |
| 薬 | 一部の降圧薬、抗うつ薬など |
| 精神的な要因 | 疲労、不安、うまくいかなかった記憶 |
| 加齢に伴う変化 | 反応までの時間が延びる |
このうち運動で動かせるのは1行目です。2行目や3行目が背景にあるなら、トレーニングを何か月続けても変わりません。
日本泌尿器科学会は、一般向けに症状から調べられる情報を公開しており、勃起力の低下もその項目に含まれています。相談していい症状として扱われている、ということです。
それでも運動に意味がある理由
生活習慣が関係している場合、運動には二つの意味があります。
一つは、血管の状態に関わる要素を整えること。もう一つは、睡眠と気分が変わることで、うまくいかなかった記憶による緊張が薄れることです。
厚生労働省の身体活動・運動ガイドが示す水準は、成人で歩行と同等以上の身体活動を1日60分以上、筋力トレーニングを週2〜3日。特別なメニューではなく、この程度から始めれば足ります。
追い込む必要はありません。むしろ回復が追いつかないほどの量は、疲労という別の要因を増やします。
悪循環を切る
この悩みで最も厄介なのは、失敗の記憶が次の緊張を生むことです。
- うまくいかない
- 次から不安になる
- 不安で緊張し、また同じ結果になる
- 性的な場面そのものを避ける
この輪を切るには、その日に到達すべき状態を決めないことが有効です。挿入を前提にしない時間を作る、触れ合いだけで終わってよいことにする。目標がなければ、失敗も発生しません。考え方は急がないという選択と手だけで満たされる時間の作り方に書いています。
パートナー側の関わり方
言葉の選び方で、結果がかなり変わります。
避けたほうがよいのは、原因を気持ちの問題として指摘することです。関係の側の整理はセックスレスの原因を分解するが参考になります。「私に魅力がないの」「疲れてるだけでしょ」。どちらも、本人が最も恐れている解釈を確定させます。
伝わりやすいのは、体の話として持っていくやり方です。
- 「体の状態を見てもらう機会だと思って、一度行ってみない」
- 「今日は最後までしなくていい」
- 「そのままで、しばらくこうしていたい」
責任を分け合う姿勢が伝わると、緊張は下がります。
受診の目安
次のときは、運動を続ける前に相談してください。
- 数か月以上続いている
- 朝の反応もまったくない
- 糖尿病、高血圧、脂質異常を指摘されている
- 薬を飲み始めた時期と一致している
- 排尿の症状も一緒に出ている
窓口は泌尿器科です。放置して困るのは性生活だけではありません。背景に治療が必要な病気が隠れていることがあり、それを見つけられる機会でもあります。
よくある質問
運動すれば改善しますか?
生活習慣が関係している場合は、改善が期待できることがあります。ただし血管や神経の病気、薬の影響、精神的な要因など、運動では動かない原因もあります。数か月で変化がないなら受診してください。
病院に行くほどのことでしょうか。
勃起の障害は、血管の状態を映す症状として扱われることがあります。糖尿病や高血圧などが背景にあることもあるため、体の状態を確認する意味があります。泌尿器科が窓口です。
パートナーとしてどう伝えればいいですか?
原因を本人の気持ちの問題として扱わないことです。「病院に行こう」より「体の検査として一度見てもらおう」のほうが受け入れられやすい傾向があります。